朝霧山荘殺人事件10

■エンディング1:犯人逮捕とイケメン警視■

1/18/pm4:30:[食堂]
黒井警部「さて皆さん、
警視庁と県警の合同捜査班が到着し、先ほどから現場検証をしておりますが、 今頃ノコノコやってきていったい何を調べようというのか?。 私もだてに刑事生活30年を過ごしてきた訳ではありません。
長年の勘と経験によって私は犯人は既に特定しております。 これまで気付かぬふりをしておりましたが、そろそろ事実をお話しする頃でしょう。 警視庁の若造に犯人逮捕の手柄を横取りされてはたまりませんからな、はっはっは‥は?

えー‥、それでは‥ まず村上梓さんの殺害犯ですがこれはハッキリしています。死亡した山田孝樹ですな。 彼は強姦目的で梓さんの部屋に侵入し、抵抗されたため殺害しました。まことに非道な犯罪と言わざるを得ない。 自身が殺されたことは自業自得と申せましょう。
そして本村捜査官の殺害は、これは少し難しいのですが、これまでの経緯からみて連続絞殺犯によるものか、麻薬絡みの犯罪か‥正直わたしも迷っております。もしも麻薬絡みの殺人であれば‥堀口さん、あなたしかおりませんな。

堀口瑞人!お前を本村氏殺害容疑で逮捕する!
(堀口は不敵な笑いを浮かべている。黒井は堀口に歩み寄りその両手に手錠をかけた)

そして本村氏殺害のもう一人の容疑者。 これは過去に3人を絞殺した連続絞殺殺人魔であり、山崎氏、山田、田村氏の殺害もこの男の手によってなされました。
西原和幸‥‥またの名を松村滋、連続絞殺魔は貴様だ!!。 よくもこれだけの短期間に7人もの人を殺したものだ。 貴様のような奴を死刑台に送れるのは、この黒井にとって生涯の誇りになるだろう。フッフツフフ」

(松村はまるで他人事のように微笑みながら話を聞いている)

「くっ‥なんというフテブテシさだ。こいつは狂人なのか‥‥」
「さあ!両手を出せ、この悪魔めっ」(黒井は彼の傍に進み手錠を取り出した)

松村「やだなあ、黒井さん。僕は絞殺魔なんかじゃないですよ。実は‥‥」
黒井「言い訳は署で聞く。それまでは大人しくしていろ!」

松村「黒井警部!まっ、待ってください!、ぼ、ぼくは‥‥」
(黒井は松村を無視して、食堂の隅で一人震えている理沙の前に進み出た)

黒井「理沙君、私は残念だ。まさか君が夫人を殺そうとは‥ しかしどういう理由があるにしろ殺人は許されない。それは君自身が言っていたことだ」

理沙「で、でも‥わたしが真奈さんを手にかけたなんて‥そんなことしていません‥」
黒井「詳しいことは署で聞くよ‥さあ両手を前に出しなさい」
理沙「‥はい‥‥」
(理沙は観念したのか両手を差し出した。顔は青ざめ、手は震えている)

そのとき‥
松村「ま、待ってくれ!、やめてくれ!、その子は犯人なんかじゃない!、僕が言ったことはすべてデタラメなんだ、演技なんだよ!警部さん頼む、僕の話を聞いてください!!」
黒井「松村?‥いったいどういうことだ!詳しく話してみろ」

松村「すいません‥‥すべて演技なんです‥僕は東京で舞台俳優をしていて‥まだ売れて無くて無名なんですが もうすぐ大きな舞台のオーディションがあるんです‥僕にとっては生涯をかける大きなチャンスなんです‥
でもその役作りが‥‥役と言うのは連続殺人犯なんですが‥それが上手くイメージできなくて悩んでいるときに恋人にスキーに誘われて‥でも彼女は急用ができて帰ったものだから一人でこの山荘に来ました。

それで‥警部から連続絞殺魔の話を聞いて、自分の演技を試してみたいと思ったんです。 警部さんや他の宿泊者に殺人者と思われれば、オーディションも受かるんじゃないかと‥‥ 少なくとも自信は付くんじゃないかと思いました。
だからあの・・
昼食時に警部に話したことは僕が演じる殺人者のセリフでミーナというのも架空の人物です。むろん理沙ちゃんなんかじゃありません。
理沙ちゃんが僕を見たのは、東京の舞台でのことだと思います。 前に彼女は話してましたよね。高校の頃、よく家族で食事や観劇に出かけたと‥。 だから「遠くから見たような気がする」と‥。
僕はそのことは感づいていたけど、役の事で頭がいっぱいで、ついついあんなバカげた演技をしてしまいました。 理沙ちゃん。本当にごめん。僕のせいで君にまでこんな‥‥」

松村はそう言うと理沙の前に進み出て土下座をした。頭を深く垂れながら、身体は小刻みに震えている。
理沙は松村の傍に屈み込み、彼の肩にそっと手を差し伸べた。
「私も思い出しました。私が観たのはシェークスピアの『夏の夜の出来事』。 あなたは村の青年で、出番は少なかったけど、私、感動で涙が止まらなかった。 松村さんの演技、とても素敵でした、輝いていました。それでお覚えていたのだと思います」

松村「理沙ちゃん‥‥」
理沙「大丈夫ですよ。街村さんならきっと合格します。私が保証します!あ、ごめんなさい。素人が生意気な事を言って。
でも本当に素敵だったから、勇気を出してください。オーディション、頑張ってください!」
理沙「今回のことはやっぱり酷いと思うけど、舞台の初日に招待してくれたら、私、許してあげてもいいです、だから罪滅ぼしと思ってオーディション、絶対に合格してください!ね、松村さんっ」(理沙は松村を優しく抱き起した)

黒井は苦々しく呟く
「くっ、まったくなんて奴だ!とにかく署には同行してもらうぞ。書類送検くらいは覚悟しておけよ!
‥しかしそうなると‥‥誰が夫人を殺したんだ?。部屋は密室だったはずだが‥うーむ、わからん・・」

(その時一人の青年が食堂に入ってきた。齢は三十代半ば。容姿端麗。見るからに高そうなスーツを着込んでいる。)

「黒井さん、ちょっといいかい?」
「チッ‥‥、嫌な奴が来た。九条孝彦。警視庁特別捜査班を率いる警視だ。切れ者で通っている。
少し前に山荘に到着して一通りの事情聴収を終えたあと、現場を見てくると言って姿を消したのだが・・・
若造め、オレの手柄を横取りするつもりかっ・・・」

九条「黒井さん?どうかしたのか?」
「あっ・・御苦労様です九条警視どの! わたくしに何かご用でありますか」
「いや、田村真奈の死因を教えておこうと思ってね。彼女は自殺だったよ」
「は?‥」
「室内に入ってすぐに分かった。これは他殺じゃないってね。まあ他の捜査官もすぐに気付いたことだが・・」
「し、しかし、首にハリガネが‥‥」
「現場のすぐ上に照明を掛けるフックがあっただろう。真奈夫人は自分でハリガネを首に回し、端を捩って フックにかけた。ベッドの上に枕や掛布団をおいて台にしたんだろうね。彼女の周りに散乱していただろう?
彼女は暫くはぶら下がっていたが、そのうち捩った部分が緩んで下に落ちたんだろうな。 ハリガネの被覆についていた塗料がフックのものと一致した。」
「しかし‥それなら音が聞こえそうなものですが‥」
「散乱した掛布団がクッションになったんじゃないか、彼女の下にもあっただろ?」
「ということは・・・やはり密室殺人じゃなかったのか・・・」
「密室殺人?‥あはは。黒井さんが推理小説マニアだとは思わなかったな」
「え? いや可能性の一つとしてですね・・アハハ
・・・自殺であればご主人の亮介氏が殺されたことで生きる望みを失ったのでしょうな。昨夜から落ち込んでましたから」
「それも当然あるだろう。しかし自殺の理由はそれだけじゃない」
「と言いますと?‥‥」
「その前に山田のことだが、黒井さん、彼のスマホに日記があったの知ってるかい?」
「日記‥ですか?いや、私が見た限りではそんなものは‥」
「ツリーの深いところにあったからね。黒井さんじゃ見逃しても仕方ないか」
「は?それはどういう‥?」
「‥‥まあ、そんなことより、これを見てみなさいよ」
(黒井は九条警視から携帯を受け取り画面を覗いた)

(山田のスマホ日記)
1/11:仕事帰りにアキバへ行った。夜までゲームをした。
1/12:仕事帰りにアキバへ行った。メイ喫アルファのあとアニメイトへ寄った。
1/13:仕事帰りにアキバへ行った。今日は「お兄ちゃんと私」が入荷してるはずだ
1/14:会社から超過勤務の代休(三日)をもらったので出会いを求めてスキーに行くことにした。
1/14:スキー場で雪穂みたいな子と友達になりたいな。‥と言ってみるテスト
1/14:ネットで見つけた朝霧山荘を予約した。何か楽しいことが待ってる予感がするゼ。ワクワク
1/15:午前7時に高速バス東京を出発。社内を見渡したが可愛い子はいない。諦めるな俺、頑張れ俺
1/15:昼過ぎにスキー場に到着。午後6時歩き回ったが出会いはナシ。徒歩で山荘へ向かう。
1/15:午後7:30に山荘に到着。8:00まで食堂で夕食をとる
1/15:食事を運んできたおんなのこにハートをワシ掴みされた。
1/15:愛らしい表情>天真爛漫な笑顔>理知的な顎>お嬢様な額>mouohhhahk;:]c]kjhhzbztqaul:qas:ふじこ
1/15:勇気を振り絞って「一緒にゲームしませんか」と言ったら「ごめんなさい。まだお仕事が‥」プギャァー
1/15:彼女はとても残念そうだった。声がちょー可愛かった。録音しとけばよかった
1/15:名前を聞いたら笑顔で「香山理沙です」って教えてくれたよい子だなー
1/15:しかたがないので一人で娯楽室へ。最初はTVゲームをしていたが人が来たので携帯ゲームをした。
1/15:午後9:20~自室で音楽を聴きながら理沙ちゃんの絵を書いた。アイパットは便利だナ
1/15:午後11:20。就床。気持ちが高ぶって眠れそうにない。ああ、明日が楽しみだなあ‥
1/16:午前7時起床。食堂で朝食。理沙ちゃんの目がウルウルしていたのでドキッとした
1/16:朝食後は目立たぬように理沙ちゃんを観察。携帯で20枚ほど撮影した。何人かの客を見た気がするが眼中になかったので覚えてない。
1/16:昼食時に黒井という刑事がやってきた。山荘は閉ざされこの中に殺人鬼がいるらしい
1/16:まるでゲーム「漆黒の館」のようだ。ワクワクする。理沙ちゃんは僕が必ず守ってあげる
1/16:理沙たんを幸せにできるなら僕は死んでもかまわないゾ(キリッ
1/16:理沙たんを幸せにできるなら僕は死んでもかまわないゾ(キリッ
1/16:理沙たんを幸せにできるなら僕は死んでもかまわないゾ(キリッ
1/16:理沙たんを幸せにできるなら僕は死んでもかまわないゾ(キリッ
1/16:理沙たんを幸せにできるなら僕は死んでもかまわないゾ(キリッ (以下、二十数行同じ)

「黒井さんは山田が村上梓の殺害犯人だと言ってたが、それは違うね。
山田は香山理沙に一目ぼれして彼女を守ろうとしてたんだ。強姦魔なんかじゃない。
彼が食堂あたりをウロウロしていたのは、そこに香山理沙がいることが多かったからだよ。
山田の身元は照会済みだ。都内の小さな会社でwebデザインやアプリ制作をしていた。 趣味はゲームとアキバ通い。
後は美少女のCGを書くことかな。HPも持っていて中々の人気だったらしいよ。 生真面目で繊細な青年だったらしい。」
香山理沙の盗撮写真も、 黒井さんの年代から見れば非常識かも知れないが彼に悪意はなかったと思う。
時代が違うんだよ、黒井さん。」
「はあ‥しかしそれなら誰が村上梓を殺害したのでしょう。彼女は‥‥」
「鑑識の話だと彼女に乱暴の痕跡はない。つまり着衣の乱れは西原の偽装ってことだ」
「‥うぬぅ、私としたことが、まんまと騙されたのか‥。では西原は山崎、村上、山田、田村の4人を殺害した‥」
「いや、違うね。3人だ」
「3人?‥では西原、堀口の他にも殺人犯がいるということですか!?」
「まあ、そういうことだね」
「警視!、西原の正体は誰なのですか?松村滋と香山理沙は除外された。堀口も違う。とすれば 橘か、それとも高嶋か‥」

「まあ黒井さん、とりあえずこの写真を見てくださいよ。誰だと思います」
「はあ?‥写真?・・」
黒井が腕を伸ばしたとき、一人の警官が入ってきた。

警官「九条警視、厚生省の係官が早急に尋問したいと堀口の引き渡しを求めています。」

「ああ、そうだったな。証拠も出たことだし堀口はもういいだろう。 それにしても国際密輸組織の大物バイヤーがこんなところで捕まるとは。 黒井さん、お手柄でしたね」
「ハハハ‥突然閃めいたのですよ、我ながら大したものだと思っとります」
「殺害された麻薬取締官は気の毒だったが彼への手向けにもなります。松村の誤認逮捕は少々勇み足でしたがね‥」
「いや、松村は‥‥」
「わかっています。しかし彼は無罪放免でよいでしょう。本人も十分反省していますし、あなたも汚点は残したくないはずだ」
「‥‥しかし堀口が麻薬のバイヤーとすると、相手がいるはずですが。それにスペードジャックは本当に存在していたのか‥その辺りが私には皆目わかりません」
「私の任務は連続絞殺魔の西原を逮捕すること。余事に関心はないがこれだけは話しておかねばならないな」
「黒井さん、今朝方、橘真綾という女子大生が警視庁に出頭して来たんだ。話の要旨は3つ、
(1)女子大生(真綾)は兄と二人で旅行中だったが三日前に重沢スキー場で暴力団風の男たちに襲われた。
(2)男たちは真綾を拉致し人質にして朝霧山荘で行われる麻薬取引の代役を兄に強要した。
(3)兄と別れた直後に、真綾をヤクザから救いだし、山荘に向かった謎の二枚目がいた。
ところが三日たっても兄から連絡が無く、不安になった真綾が警察に助けを求めたらしい。」

九条「私が想像するに、シスコンの兄と二枚目のお助けマンが、‥‥
いや、これは失礼。 とにかく橘くん、妹さんが心配している。すぐに連絡をしてあげないさい」

黒井(ふーむ。ということは橘がヤクザに襲われた兄貴で堀口の取引相手?そういえば初日に妹がいるとは言っていたが‥ となると高嶋がSJなのか‥‥、このお人よしを絵にかいたような天然兄ちゃんが‥うーむ‥)

九条「それにしてもスペードジャックとはな‥、まるで道化師のような男だ
だがもしもこの場にいるなら言っておく。火遊びはほどほどにすることだ。
いいなSJ!次は絶対に許さないぞ!警視庁の名誉にかけてこの私が絶対に逮捕する!! よーく覚えておくことだ!!!
(食堂はなぜかシーンとしている‥少し隙間風が吹いたようだ‥)

「コホンッ、えーと、それで黒井さん、この写真なんだが‥」
黒井「田村オーナーですよね?、これが何か?」
「いや、それは西原の写真だよ。ゲーム会社の社員証から焼き増したものだ」
黒井「え?‥‥‥‥えええええーーーーーーーーっっ!!!!この男が西原ですとぉぉぉ!?」
(続く、本企画は次回で終了します)

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

zeeksweb

Author:zeeksweb
無断転載禁止
[個人の著作物を掲載しています。
文責は S_Kaga にあり、ゲームの
販売会社等は一切関係ありません]

最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索